石川県臨床心理士会では、各学校の皆様に継続性があり一貫した心理支援活動を実施することで、
学校や地域の皆様に安心していただけるチーム作りをしたいと考えています。
そのための活動指針をまとめましたので、活動前にご一読をお願いいたします。
〇能登半島地震後のSC活動の指針
石川県臨床心理士会では、現在4つの活動指針に基づいて被災地におけるスクールカウンセリング活動を実施しております。
被災地へ派遣されるスクールカウンセラーの皆様にも、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
1. 先生方を支える支援活動を
今後も継続して児童生徒を支えていくことになるのは、現地の先生方や配置されているSCです。
先生方を支え、エンパワーする支援を第一に考えましょう。
2. セルフケアの力を育もう
まずは広く心理教育的な支援によって、児童生徒、先生方のセルフケアの力を育むことを心がけましょう。
個別的な対応の必要が出てきたら、現地の先生方、社会資源に繋ぐことを考えましょう。
3. 活動内容の引継ぎを確実に
他の支援者(配置SC、交代するSC、その他の支援者等)との連携、協働を考えた支援をお願いします。
支援活動の内容や得た情報は確実に引き継げるようにしましょう。
4. ご自身のセルフケアを忘れずに
SC活動後は自分自身をケアすることを忘れないでください。慌ただしい中でも積極的に休憩を取りましょう。
〇サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)について
サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)は、深刻な危機的出来事に見舞われた人に対して行う、
人道的、私事的、かつ実際的な支援をとりまとめた支援方法です。
被災地へ派遣されるカウンセラーの皆様には、ご参加前に改めてご確認いただくことをお願いしております。
ストレス災害時こころの情報支援センター:
「WHO版 心理的応急処置(サイコロジカル・ファースト・エイド:PFA)」
下記にPFAの概要を学ぶことのできる動画も公開されていますので、よろしければご参照ください。
日本トラウマティック・ストレス学会:
【動画】能登半島沖地震緊急企画 「心理的支援に向かう前に知っておきたいこと」
また、過去の被災地支援において下記のようなトラブルがあったと伝え聞いております。
PFAに基づく支援を安全に実施するため、下記の点にはご留意をお願いいたします。
- 不安な気持ちや被災時の体験、過去の出来事を聞き出そうとしない
- 直接的な身体接触は可能な限り控える
- 実施に際し、児童生徒や先生方、ご家族に過度の負担が生じる活動は行わない
- 実施後に特別なフォローが必要になる活動を行わない
- 多重関係に留意し、個人的な連絡先は交換せず、派遣後に個人的なかかわりをもたない
〇心理支援の際にご活用いただきたい社会資源
心理支援をいただく際に、役立つと思われる資料をご紹介いたします。
ご参考にしていただければ幸いです。
「社会資源についての情報提供」ページにも、本会会員より寄せられた情報を掲載しております。
支援活動に関する情報
1.ほっと安心手帳(内閣府)
災害後の時期ごとに、心がけたいポイントが簡潔にまとめられています。
2.支援者のための災害後のこころのケアハンドブック(静岡大学)
起こりうる反応や対応、セルフケア方法がわかりやすく説明されています。
3.学校における大切な人を亡くした子どもへの教師の対応ハンドブック(静岡大学)
家族や友人を亡くした方への対応指針が、わかりやすく説明されています。
電話相談に関する情報
4.被災された方のための災害専用フリーダイヤル
0120-776-110(8:30-17:15)にて、行政手続全般・各種支援等の電話相談ができます。
5.石川県こころのケアセンター電話相談
被災された方やその支援者の方を対象に、無料の電話相談に応じます。
0120-333-247(平日9時-17時)
石川県臨床心理士会 事務局
〒920-0901
石川県金沢市彦三町1-2-1 アソルティ金沢彦三1F
FAX:050-3588-7489 Mail:jimu@shinrishi-ishikawa.com
